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■「HK-34」テクニカル・インフォメーション■
☆☆タムラ新型トランス搭載機・第五弾・300Bプッシュプル・モノーラルパワーアンプ☆☆
☆☆12AU7カソードフォロワー・ドライブ・AB2級・PPモノーラル☆☆
☆☆
低ひずみ率と高出力(30W)を併せ持つEH Gold Grid 300B採用・高音質/高出力パワーアンプ☆☆


■本機は2018年SPRING「管球王国Vol. 88」発表機です
■このページの技術情報は試作機の実測データが記載されています。素子のバラツキ等で個々の製品の特性は若干異なります。
■サンプル機試作後の検討で,一部設計が変更されているモデルもございます。
■詳細はメールにてご案内いたします。お気軽にお問い合わせ下さい。
『HK-34』はモノーラルパワーアンプです

<写真のクリックで拡大します>
サイドビュー。ボリューム、電源SW等はシャーシ上面に装備。シャーシ上に装備されたメータによりプレート電流の調整は容易である。出力管はEH Gold Grid 300Bを搭載。 リアビュー。HK-34のスピーカ出力は、標準仕様で4Ω/8Ω/16Ωに対応する。 HK-34の内部コンストラクション。トランスにはリード線タイプが採用され、トランス下に生まれたスペースに端子板が立てられ、配線が複雑なPPアンプでも整然と組み立てられる。
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■HK-34・回路図・実体配線図・特性pdf
モデル概要 ■タムラ新型トランス搭載第五弾・300BPPモノーラル・パワーアンプ
■12AU7カソードフォロワードライブ・固定バイアスAB2級プッシュプル
■高出力PP・モノーラルパワーアンプ・最大出力:約37W
■メータ搭載・容易なバイアス調整が可能
■音量調整ボリューム
■NFB ON(6dB)-OFF(無帰還) 切り替えSW装備
使用真空管 300B x2本(ペアー)・・・EH Gold Grid(標準付属)
ECC81/12AT7、12BH7、ECC82/12AU7 x各1本・・・モノーラル1台分
定格出力 31.5W 8Ω負荷 周波数1kHz ひずみ率5%時の出力・・・NFB ON試作機の実測値
最大出力 36.9W 8Ω負荷 周波数1kHz ひずみ率10%時の出力・・・NFB ON試作機の実測値
周波数特性 10Hz〜30kHz ±0.5dB以内 出力1W 8Ω負荷 NFB ON時
10Hz〜100kHz ±3dB以内 出力1W 8Ω負荷 NFB ON時
ひずみ率特性 1kHz/10kHz/100Hz 出力10W時 約0.5%以下 NFB ON時 
ゲイン 24.6dB 周波数1kHz NFB ON時  30.6dB NFB OFF
NFB ON-OFF SW NFB ON≒6dB   NFB OFF・・無帰還
入力端子 アンバランスRCA端子・入力インピーダンス100kΩ
出力端子 4Ω、8Ω,16Ω
残留雑音 0.5mVrms以下(VOL Mini時) NFB ON
搭載トランス・型名
(いずれもタムラ製作所製)
出力トランス:F-925A(5kΩ)
電源トランス:PC-1036
チョーク:A-825A(8H 200mA)
AC電源・消費電力 AC100V 50/60Hz・100W(無信号時)
寸法・重量(モノーラル1台分) (W)225x(H)55x(D)350mm・・・シャーシの寸法
ゴム足含む高さ:約220mm
重量:約12
kg
付属資料 回路図・実体配線図・部品表(A3又はA4版・印刷)
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『HK-34』の価格・・・価格はステレオ1セット(モノーラル2台)です。
■本体と真空管セットの価格は消費税・送料を含みます。
(沖縄県・離島の方への送料は別途お知らせします)
■真空管のブランドは代理店の在庫都合等により変更の可能性もあります。
本体パーツ・キット 真空管を除く全パーツセット ¥320,000
真空管セット 300B・ 2ペアー(4本)・・EH Gold Grid
ECC81/12BH7/12AU7 各2本
¥66,000
完成品 手配線による組み立て・調整済 ¥456,000
シャーシ・穴加工済
(シャーシ単品販売です)
天板色:シャンペンゴールド・・標準
天板色:シルバーヘアラインも可
¥23,500/1台
(1台の価格です)
ご購入ご希望の方はメールまたはTEL/FAX:044-522-0926でお問い合わせください
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『HK-34解説・管球王国Vol.88抜粋』

■新型タムラトランス搭載・300Bの真価を引き出す・高音質300BPPモノーラルパワーアンプ

2012年にリリースされましたタムラトランス900シリーズは、2017年には一部リニューアルされ、電源トランスはPC-1000シリーズとしてよりパワーアップされたのと同時に、ケース寸法が高さ方向に20mm増加し、高さ135mmになり、WE300Bのシャーシからの高さ寸法5.3インチ(134.6mm)とほぼ同じになりました。
 
リニューアルトランス搭載機は既に4モデルをご紹介していますが、その第5弾として今回は300BPPモノーラルパワーアンプ『HK-34』をご紹介します。これまでのリニューアルトランス搭載機で採用しましたシリコンカーバイド・ショットキーバリアダイオード(SiC SBD)の高音質は既に実証済み、本機でも躊躇なく採用しています。
 
2012年900シリーズトランスの開発以来、本トランスを搭載したパワーアンプをご紹介してきました。それぞれに持ち味のある高音質アンプに仕上がったと自負していますが、中でも管球王国誌Vol.70でご紹介しました大型パワー管KT120PPアンプ『HK-25』からは、KT120の可能性はもとより900シリーズトランスのパフォーマンスも加味されて、ビーム管PPアンプとしては過去に類を見ない高音質アンプに感じます。リニューアルトランス搭載機はKT150PPにアップグレードされ『HK‐31』としてリリースしました。
 
これら経験と実績も踏まえてHK-31の回路設計を踏襲し、EH Gold Grid 300Bを採用したPPモノーラルパワーアンプ『HK-34』を製品化しています。低内部抵抗仕様の直熱三極管は無帰還アンプとすることが多いのですが、本機ではNFB ON-OFFスイッチを設け、無帰還アンプ又は帰還アンプ(NFB=6dB)の音を堪能することができます。また各社の300Bの差し替えにも対応します。
 

■出力管300Bは12AU7カードフォロワー・バッファーでドライブされる・固定バイアスAB2級動作

HK-34の全回路図は■HK-34・回路図・実体配線図・特性pdfでご覧ください。
 
初段電圧増幅段は12AT7によるSRPP回路、この段のゲインは29dBの設定です。直結された位相反転/プリドライバー段は12BH7によるムラード回路を採用しました。
 
出力段300Bとの間に12AU7によるバッファー回路を設け、300BをカソードフォロワーでドライブするAB2 PPアンプです。バイアスの深い300BPPの実力、特に最大出力を引き出すためのドライバー段の設計には大きな配慮をしなければなりません。
 
前製品の4-300BCPP『HK-27』では、定格出力は27W、最大出力は31Wでした。これに対して、ドライバー段をさらに強化した本機では、定格出力32W、最大出力は37Wと実測さる高出力を得ています。
 
AB2級ドライバー回路からは、AB1級に比べてより大きな出力を引き出すことができますが、私が感じる最も大きなメリットは、カソードフォロワー回路(バッファー(緩衝)アンプ)とも言う)で電圧増幅段と出力段とを分離することで、相互で生じる干渉を回避できることにあります。
 
具体的にはドライバー段の負荷が軽減され、低ひずみ率と高出力電圧が確保されたドライバー回路とすることができます。さらには出力段との間で生じるひずみキャンセルが発生せず、その結果各周波数でのひずみ率が良く揃った特性が得られます。
 
出力段300Bは固定バイアス方式、プレート電圧の実測は465V、プレート電流は50mA、この設定で300Bのプレート損失は23.3Wと計算され、300Bのプレート損失の最大定格値40Wの約65%の動作になり、300Bの長寿命化が期待できます。 
  

■HK-34のレベルダイアグラム

 
上図にHK-34のレベルダイアグラムを示しました。本機は無帰還とNFB 6dBを選択できます。無帰還時のゲインは30.6dBの設定、NFB後のゲインは24.6dBになります。NFB切り替えスイッチはゲインの切り替えはしていませんので、適宜VRを調整してお使いください。
 
出力トランス「F-925A」の1次側インピーダンスは5kΩです。ここで、2次側8Ωとの減衰比を計算しますと、-27.96dBになり、PPアンプは1次側で正負の波形合成が行われ、その値は6dB増加、したがって減衰比の理論値は-21.96dBとなり、本機の実測値-22.4dBとの差-0.4dBが出力トランスの挿入損失として計算されます。
 
本機の回路のポイントは、電圧増幅部にSRPP回路を採用したこと。そしてカソードフォロワーによるドライバー段と出力段300Bとの接続は、『増幅部の相互接続の原則』に従うこと。この2点です。
 
相互接続の原則とは、限りなく小さな出力インピーダンスで送り出された信号を、限りなく大きな入力インピーダンスで受けるということです。この原則に従うためには入出力インピーダンス変換回路が必要で、本機では12AU7によるカソードフォロワーのバッファー回路がその役目を担っています。
 
電源部整流ダイオードには、このところ定番になりつつあるシリコンカーバイド・ショットキーバリアダイオード(SiC SBD)を採用し、300Bの真価を余すことなく引き出すことに寄与しています。
 

■電源SW・プレート電流調整・NFB ON-OFF・VRはシャーシ上面に備える
 
プレート電流の調整は、音量調整器最小、バイアス調整VRを反時計方向に絞り電源を投入、20〜25秒あたりから徐々に針が振れ、40〜50秒後位で一旦安定します。この時点でバイアス調整VRを0.5V(50mA)に設定します。
 
その後1〜2時間経過後に再度微調整して完了です。メーター上にあるV4,V5の選択SWは、ON-OFF-ON SWを採用しましたので、レバー中央位置でメーターはOFFになります。

V4とV5の電流アンバランスは、出力トランスの規格から最大で8mA以内ですが、通常は1〜2mAには入ると思います。そして、プレート電流の絶対値は45mA〜60mAの範囲に設定されていれば問題はありません。
 

■HK-34の特性

HK-34の基本特性はこのページ<■HK-34・回路図・実体配線図・特性pdf>の3ページに示されています。
 
周波数特性:本機のオーバーオールNFBは6dBの設定ですが、6dBといえども帰還をかけた以上NFBループ内の位相変化は避けらず、わずかではありますが方形波応答でのオーバーシュートやリンギングが発生します。
 
本機の10kHz方形波出力波形は、下図に示した通りリンギングは観測されませんが、若干オーバーシュートが観測されます。
 
発信に対する安定性はループ特性を測定するまでもなくこのまま放置でも構いませんが、小容量のコンデンサー(C5 100pF)で位相の推移を整えることで図の通り角の取れた穏やかな方形波応答とすることができます。
 
この結果本機の周波数特性は、高域50kHz近辺からなだらかに減衰する特性が得られます。100kHz以上の周波数で出力トランスの周波数特性に依存するところが大きいわけですが、出力トランスF-925Aの高域特性は特に破綻もなく、素直なインピーダンス特性を持った出力トランスです。
 
HK-34の10kHz方形波波形 HK-34のダンピングファクタと出力インピーダンス
  
   
ひずみ率特性:各周波数でのひずみ率特性は設計時意図したとおり見事に揃い、そしてリニア領域で直線的に増加して行く特性は、電圧増幅段と出力段との間に入るカソードフォロワーの恩恵で、段間で生じるひずみキャンセルが発生していない証です。
 
本機の出力はひずみ率5%時の定格出力で31.5 W/8Ω/R、ひずみ率10%の最大出力で36.9W/8Ω/Rが得られます。第6図は入出力特性です。NFB ON時の本機のゲインは24.6dBの設定です。
 
入出力特性:6dBのNFBを施した後の本機のゲインは29.1dBに設定しました。各段のレベル配分は上図のレベルダイアグラムと合わせてご覧ください。
 
本機の出力は、ひずみ率5%時の定格出力は31.5W、歪み率10%時の最大出力は36.9Wと実測さる高出力を得ています。
 
 

HK-34の音質

私がDACの自作を始めてかれこれ15年程になりました。当時はCDPの外付けDACがメインのテーマでしたが、そんな中USBからSPDIFへのDDコンバーターを入手、以来USBオーディオに目覚めてしまいました。
 
しかし、やがてSPDIFにも見切りをつけ、I2SフォーマットにPCオーディオの可能性を見出したのもそのころでした。この間その時々で話題になったDACチップ、例えば『新潟精密・FN1242A』、『ESS社・ES9018D』、あるいは『旭化成エレクトロニクス・AK4495/4497EQ』などなど、その時々でエポックが築かれた最新チップを搭載したDACの自作を繰り返し、今ではリスニングルームの主音源はPCオーディオに置き換わってしまいました。
 
分解能の高いDACチップが定着した近年、USBオーディオの音質向上も目覚ましく、一点の曇りもないクリアーな、そして天井知らずのダイナミックレンジの広い高音質再生が容易に得られるようになったのです。
 
こうして音源の再生品質が向上すると、勢い再生音量も上げ気味になり、効率があまり高くないスピーカーシステムと300Bシングルアンプでは、ダイナミックレンジの天井付近での再生が窮屈になる場面もしばしば見受けられます。こうしたハイレベルでの再生環境で救世主となるのがPPアンプです。本機では300Bの持ち味をいかんなく発揮できる電気特性に仕上げてあり、シングルアンプとは一線を画する音質は、高度なUSBオーディオ再生にも十分耐え得るパワーアンプであると思います。
 
 DACのページ
 



下記は前モデル「HK-27」を流用
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本機の電圧増幅管は、入手が容易な12AX7,12AU7が使用されている。

付属の球はゴールデンドラゴンであるが、ビンテージ管が手元にあれば差し替えてみるのもおもしろい。

写真の球は
12AX7・MULLARD
12AU7・RCAクリアトップ  である。

古い球は特性バラツキも大きいため、測定器で測定しながら複数の球を選別して組み合わせる。

電圧増幅管はプリアンプととらえてお好みの音質に整えてほしい。
   
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