■周波数特性 | |||
■本機の周波数特性を示す。 ■フラットな領域は10Hz〜30kHzである。 ■高域100kHzでピークが見られるが、出力トランスも一次側インピーダンスが10kΩと高いために生ずる位相特性に起因するものである。 ■高域のピークは位相補正により0dBを超えることはない。 |
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■一次側のインピーダンスが高い出力トランスでは、トランスの製品規格として高域周波数特性を確保するためには一次側の巻き数が多くなってしまう。そのため浮遊容量等の増加で、高域周波数でのインピーダンスも増加してしまう。 ■この結果高域周波数で位相特性にうねりが生じ、結果として周波数特性に現れるのである。特にNFBアンプでは位相補正が必須になる。 ■本機ではゲイン−位相特性(ボード線図)を見極めながら最適な位相補正を施し、位相回転による発振に対しては十分安定である。 |
■入出力特性 | ||
■本機の入出力特性を示す。 ■測定は負荷抵抗8Ω、周波数1kHz,チャンネルRの特性である。 ■ゲインは少し多めの約30dBに設定されている。良質なラインアンプの使用をお進めするが、CDプレヤー等のダイレクト接続でも十分な音量が得られるようなゲイン設定である。左右のゲイン差は0.1dBである。 ■出力はひずみ率5%時の定格出力で24.1W、ひずみ率10%時の最大出力で27.3Wが得られる。 ■本機のプレート電圧は850V、プレート電流60mA、SGは370Vのバイアスである。出力管4P55の代表動作特性から推測すると、この出力は妥当な値である。 ■入力を最大限入れた時の出力は30W前後を記録する。出力トランスの一次側インピーダンス(4P55のプレート負荷)を5kΩに低下させると出力は約40Wに増加する。 ■一次側のインピーダンスを5kΩに低下させるには、8Ωスピーカーを16端子に接続する(本機ではSWにより16Ωのポジションに設定)ことで5kΩになる。この時音質が若干変化するので、お好みのポジションを選択可能である。 |
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■出力インピーダンス・ダンピングファクター | ||
■左図は出力インピーダンスとダンピングファクタの特性を示す。この特性はON/OFF法(置換法)での測定である。 ■出力インピーダンスは1.6Ω/1kHz、この時のダンピングファクタは5と計算される。負荷抵抗は8Ωである。 ■周波数10kHzを越えたあたりから、Roが上昇するのは出力トランスの高域インピーダンスの上昇と、位相補正のためである。 ■聴感上良く締まった低域が心地よく聞こえる。 |
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誤記訂正:上図上側赤線が『ダンピングファクタ:5 at 1kHz』 | ||
下側青線が『出力インピーダンス:1.6Ω at 1kHz』に修正です。 | ||
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