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■「HK-26」テクニカル・インフォメーション■
☆☆タムラ新型トランス搭載機・第五弾・4-300BC(300B)シングル・ロフチン・ホワイト型・ステレオパワーアンプ☆☆
☆☆カーボンプレート構造の「4-300BC」をSRPPドライブ、美しい高域、奥行きのある大人の品格を聴かせる☆☆


■本機は2014年SPRING「管球王国Vol. 72」発表機です
■このページの技術情報は試作機の実測データが記載されています。素子のバラツキ等で個々の製品の特性は若干異なります。
■サンプル機試作後の検討で,一部設計が変更されているモデルもございます。
■詳細はメールにてご案内いたします。お気軽にお問い合わせ下さい。
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<写真のクリックで拡大します> ホーロー抵抗は生産中止のため
セメント抵抗に変更されます
フロントビュー。左右独立ボリュームを装備。
真空管は整流管にエレクトロハーモニックス製5U4GB、4-300BC、12AU7はゴールデンドラゴンを採用、SW切り替えでダイオード整流にも対応する。シャーシ天板部はシルバーヘアラインが標準仕様、シャンペンゴールド(特注)にも対応する。
リアビュー。HK-26は電源、チョーク、出力トランスには2012年10月にタムラ製作所より発売された新開発トランスを採用している。
スピーカ出力は標準が8Ω/16Ω、4Ω/8Ω仕様にも対応する。
HK-26の内部コンストラクション。ISO時代に完成された12AU7によるSRPPドライブを本機にも採用、過去モデルで得た高音質回路を踏襲する。
各トランスがリード線タイプで設計されているため内部にスペースが生まれ、整然としている。
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■HK-26・回路図・実体配線図・特性.pdf
モデル概要 ■タムラ新型トランス搭載第五弾・4-300BC(300B)シングル・ロフチンホワイト型・ステレオ・パワーアンプ
■整流管整流/ダイオード整流をSWで選択可能
■スタンバイモード装備
■自己バイアス方式
■4-300BCフィラメントDC点火・ハムバランス搭載
■ECC82/12AU7によるSRPPドライバー回路採用
■音量調整ボリューム
■無帰還アンプ
使用真空管 4-300BC(GD)x2本(ペアー) ECC82/12AU7x3本 5U4G/GBx1本
定格出力 5.8W 8Ω負荷 周波数1kHz ひずみ率5%時の出力
最大出力 6.7W 8Ω負荷 周波数1kHz ひずみ率10%時の出力
周波数特性 10Hz〜30kHz ±0.5dB以内 出力1W 8Ω負荷時
10Hz〜70kHz ±3dB以内 出力1W 8Ω負荷時
ひずみ率特性 0.5%以下 1kHz/10kHz/100Hz 出力0.5W時
ゲイン 21dB 周波数1kHz
NFB 無帰還
入力端子 アンバランスRCA端子・入力インピーダンス100kΩ
出力端子 8Ω,16Ω (又は4Ω、8Ω)
残留雑音 1mVrms以下(VOL Mini時)
搭載トランス・型名
(いずれもタムラ製作所製)
出力トランス:F-913(3.5kΩ)
電源トランス:PC-940
チョーク:A-825(8H 200mA)
AC電源・消費電力 AC100V 50/60Hz・130W(無信号時)
寸法・重量 (W)370x(H)55x(D)250mm・・・シャーシの寸法
トランス,ゴム足含む高さ:約210mm
重量:約15kg
付属資料 回路図・実体配線図・部品表(A4版・印刷)
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『HK-26』の価格 
■本体と真空管セットの価格は消費税・送料を含みます。
(沖縄県・離島の方への送料は別途お知らせします)
■真空管のブランドは代理店の在庫都合等により変更の可能性もあります。
本体パーツ・キット 真空管を除く全パーツセット ¥149,500
真空管セット 4-300BC・Golden Dragonペアー(2本組)選別品
12AU7(GD)x3  5U4GB(EH)x1
¥50,500
完成品 手配線による組み立て・調整済 ¥260,000
シャーシ・穴加工済み
(シャーシ単品販売です)
天板色:シルバーヘアライン・・標準
天板色:シャンペンゴールドも可
¥22,700
ご購入ご希望の方はメールまたはTEL/FAX:044-522-0926でお問い合わせください
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『HK-26解説・管球王国Vol.72一部抜粋』

■タムラトランスの搭載で甦った待望のロフチン・ホワイト型パワーアンプ『HK-26』・4-300BCを搭載
ISOトランスを搭載したロフチン・ホワイト型の300B シングル・ステレオパワーアンプ、HK-17を管球王国誌でご紹介したのは2009年発売のVol.52でした。このアンプは発表以来多くの皆様からご支持をいただき、今なお再頒布のリクエストが寄せられています。しかしながら、昨年ISOトランスの生産が停止されてから、再頒布のご要望にお応えできず頒布をご希望されていた皆様には大変ご迷惑をおかけしてしまいました。
その後、タムラ製作所から新開発トランス『F-900シリーズ』が発売され、F-900シリーズのトランスを使用した新規設計モデルを順次管球王国誌でご紹介してきました。

今回は300Bシングルアンプ、スタンダード設計モデルの『HK-22』をベースに、ロフチン・ホワイト型・パワーアンプ、HK-17のタムラトランス搭載バージョン『HK-26』をご紹介します。なお本文の一部にはHK-17の記事を引用しながら、HK-26のご紹介記事としています。      

同時に『HK-26』では、カーボンプレート構造の300Bの高信頼管(STC 4300と同スペック)のゴールデンドラゴン製「4-300BC」の搭載検討も合わせて行い、高音質とロングライフを目指した設計としています。

→タムラトランス・900シリーズ・仕様.pdf
  F-913・管球王国誌Vol.79評価記事.pdf


■ロフチン・ホワイト回路について
 
 
1926年頃にロフチン氏とホワイ氏の両名から、ドライバー段と出力段が直結された回路が提案され、後にこの直結回路を『ロフチン・ホワイトアンプ』と命名されたました。左にご紹介した回路図はその原型をなす回路図です。
 
当時の直熱三極管アンプは、段間トランスでドライブするのが主流でした。出力段とドライバー段は一個のカップリング・コンデンサでつなぎ、前段とは直流的に切り離してしまえば事足りるわけですが、当時は高圧に耐える良質のカップリング・コンデンサもない時代でもありました。
 
ドライバートランスと言えば、これも現代のような高品質トランスが存在するわけもありません。
そして、当時の直熱三極管はグリッド電流が流れやすく、バイアスの深い直熱三極管をドライブするのに困難を伴い、カップリング・コンデンサーを排除した前段との直結回路は、出力段のドライブもしやすくなります。

ロフチン・ホワイトアンプはこれら直熱三極管の使いにくさを一挙に解決してしまうわけで、当時としてはまさに画期的な回路提案であったものと容易に想像できます。

しかし、直結回路はパワーオン後各段が安定動作になるまでの時間差により、出力段のグリッドに高圧バイアスが印加され大きなプレート電流が流れてしまいます。この結果プレートが灼熱状態、いわゆる“七面鳥アンプ”とも言われる暴走現象が生じてしまいます。
 
この現象はドライバー段が抵抗負荷回路の場合は特に顕著になり、電源投入時の暴走現象を回避するには遅延回路など様々な工夫が必要になるわけですが、一個のコンデンサを取るためだけの回路としては、洗練された回路とは思えないスマートさに欠ける回路になってしまうのが一般的です。
 
上図のロフチンホワイトアンプ原型回路ではこの暴走を軽減するため、初段のプレート電圧は+B電源にシリーズに入れられたブリーダー抵抗を介して出力管のカソード(フィラメント)へ落とし、出力管が立ち上がる前にグリッドバイアスの電圧を制御する対策がとられています。しかし立ち上がりのタイミングは微妙な回路定数の設定が要求され、この回路も決してスマートとは言い難い難しさを持ちます。
■HK-26の回路について
   
そこで改めて直結回路の実験をしてみました。直結回路は様々な回路が考えられますが実験でトライした結果では、ドライバー段をSRPP回路にすることで立ち上がりのタイミングに配慮することなく出力段と直結できることが判明しました。
 
結果としては極めてシンプルな回路にたどりついた感がありますが、これら実験結果を踏まえて左図のとおり、SRPPドライブによる300Bシングル・ロフチンホワイトアンプが完成したのです。

→HK-26・回路図・実体配線図・特性.pdf
 

しかしSRPPといえども電源投入時の300Bのプレート電流を完全に制御しているわけではありませんが、下記実験の結果からは少なくとも300Bへ与えるダメージは皆無である結果が得られています。
 
電圧増幅部初段部は(1/2)12AU7抵抗負荷型電圧増幅回路です。この段での電圧ゲインは21dBに設定し、プレート電流は約2mAの設定です。パワーアンプの初段部はいわばプリアンプ的要素を持ちますので、この段での音質はパワーアンプ全体に与える影響は少なくありません。
 
ドライバー段は上述のとおり12AU7のSRPP回路を採用しています。SRPP回路の音質傾向は中高域が綺麗になる方向ですが,ドライバー段のSRPP回路はアンプ全体に及ぼす影響は初段部ほどは大きくはありません。しかしながらSRPP回路でのドライブは大きなドライブ電圧を確保できる上、出力インピーダンスも低くバイアスの深い4-300BC(300B)をドライブできる優れた回路です。同時に300Bの持つ中高域の美しさをより引き出すことが期待できるドライバー回路とすることができます。
 
■4-300BCの自己バイアス抵抗プレート電流は約65mAに設定
 
自己バイアス回路のロフチンホワイト回路はカソード抵抗が大きくなり、ドライバー段とC結合された自己バイアス回路と比べ高いB 電圧が必要となります。

本機では整流管整流とダイオード整流が選択できますが、ダイオオード整流時の+B電圧の実測は484Vになり、4-300BC のプレートには475V、グリッドバイアスは(+)102Vを与えます。この結果カソード抵抗は2.5kΩでプレート電流が約65mAになる定数設定です。カソード抵抗は2kΩ(20W)と500Ω(10W)に分けていますが、2kΩ側の熱損失は8.7W、500Ω側は2.2Wの熱損失になります。
☆写真のホーロー抵抗は生産中止のため、セメント抵抗に変更されます☆

定常状態における本機の動作点での300Bのプレート損失は、ダイオード整流、5U4GB整流時ともに時約20Wと、極軽い動作点になります。
 
 
■電源部整流ディバイスは整流管(5U4G/GB)とダイオードをSWで切り替え可能
HK-26の整流部は整流管整流とダイオード整流を選択できるスイッチを設けました。このスイッチはセンターポジションで停止する「ON-OFF-ON」スイッチです。センターポジションでは+Bが切り離されるいわゆるスタンバイポジションになり、電源スイッチ投入時の出力管へ与えるストレスを幾分和らげます。

電源投入時の出力管のプレート電流の変化は下記のとおり、スタンバイポジションからの電源投入でなくとも、出力管へ与えるダメージは問題はない電流変化です。

整流管整流とダイオード整流の音質差をお楽しみください。
 
 
■電源投入直後のプレート電流の変化(コールドスタート)
 
電源SW投入約7秒後にダイオード整流時110mA、5U4GB整流時100mAのプレート電流が1秒間流れ、やがて、定常状態になる。

この時のプレート損失のピーク値は下記のとおり計算される
☆ダイオード整流時
  Ep(475V)-Ek(165V)=310V  Po=310VxIpmax(110mA)=34.1W
☆5U4G整流時
  Ep(462V)-Ek(161V)=301V  Po=301VxIpmax(100mA)=30.1W
 
☆プレート損失の定格値
  300B・・・40W  4-300BC・・・65W → いずれも定格以内

 
■本機の回路の基本は300Bシングルアンプ『HK-22』を踏襲しています。合わせて本ページをご覧ください。 →HK-22

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■音 質  F-913・管球王国誌Vol.79評価記事.pdf
☆☆カーボンプレートの4-300BCがもたらす奥行き感を伴って品格さえ感じさせる大人の音☆☆
 
300Bシングル用のタムラトランス「F-913」を搭載した300Bシングルアンプのオリジナル設計は、本誌Vol.65でご紹介しましたHK-22です。HK-22の音は65号を参照いただければと思いますが、カップリングコンデンサーを一発取り去っただけでその音が“ガラッと変わった”、などと言うことはそもそもありえませんが、しかし、よく聞きこんで行きますと、何か落ち着いた佇まい、時に品格さえも感じる、いわば“大人の音”でしょうか。これはカーボンプレート構造の4-300BCがもたらす効果が大きいのかも知れません。  →HK-22
 
ハイエンドまで良く伸びた高域は刺激もなく落ち着いた心地よい響きです。リアルなピアノ、粒立ちの良さ、艶やかな女性ボーカル、弾力性豊かなベース、コンデンサーカップリングの300Bシングルアンプに比べ、薄いベールではありますが一皮剥けた印象です。300Bアンプはどちらかと言えば透き通る高域の美しさに目を奪われがちですが、本機のピラミッドに定位するバランスの良い再生音は奥行き感も伴い、またひとつ300Bの魅力を引き出せたアンプに仕上がった感があります。
 
管球王国VOl.65に掲載のHK-22の音質評価は、小原由夫氏による評価記事が掲載されいています。合わせてご一読ください。
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