To Home
■■■■■
■「HK-24」テクニカル・インフォメーション■
☆☆タムラ新型トランス搭載機・第三弾・MOS-FETドライブ・A2級・UL接続・EL34シングル・ステレオパワーアンプ☆☆
☆☆EL34の他KT120、KT88/6550A、6L6GC他差し替え可能コンパチ・アンプ☆☆
☆☆
前段との干渉がなく出力管の真の音が聴ける☆☆
☆☆MOS-FETソースフォロワーによるA2級EL34(他)シングル・ステレオパワーアンプ☆☆


■本機は2013年SPRING「管球王国Vol. 68」発表機です
■このページの技術情報は試作機の実測データが記載されています。素子のバラツキ等で個々の製品の特性は若干異なります。
■サンプル機試作後の検討で,一部設計が変更されているモデルもございます。
■詳細はメールにてご案内いたします。お気軽にお問い合わせ下さい。
■■■■■
■■■■■

<写真のクリックで拡大します>
フロントビュー。左右独立ボリュームを装備。
出力管はEL34の他KT120/KT88等などにもプレート電流の調整で差し替え可能。
シャーシ天板部はシルバーヘアラインが標準仕様、シャンペンゴールドにも対応する
リアビュー。HK-24は電源、チョーク、出力トランスには2012年10月に発売された新開発トランスを採用している。
スピーカ出力は標準が8Ω/16Ω、4Ω/8Ω仕様にも対応する。
HK-24の内部コンストラクション。電圧増幅段は12AX7によるSRPP一段増幅、MOS-FETドライブ、固定バイアスA2級で最大出力16Wを得る
各トランスがリード線タイプで設計されているため内部にスペースが生まれ整然と組み立てられている。
■■■■■
■■■■■
■HK-24・回路図・実体配線図・特性.pdf      ■タムラトランス・900シリーズ・仕様.pdf
モデル概要 ■タムラ新型トランス搭載機第三弾・EL34シングル・ステレオ・パワーアンプ
■MOS-FETドライブ・A2級シングル
■固定バイアス・UL接続
■高出力シングル・ステレオパワーアンプ・最大出力:16.4W
■KT120/KT88/6550A/6L6GC他差し替え可能コンパチ・アンプ
■音量調整ボリューム
■NFBアンプ
使用真空管/FET EL34x2本(ペアー) ECC83/12AX7x2本 MOS-FET 2SK2700x2
定格出力 12.5W 8Ω負荷 周波数1kHz ひずみ率5%時の出力
最大出力 16.4W 8Ω負荷 周波数1kHz ひずみ率10%時の出力
周波数特性 1Hz~15kHz ±0.5dB以内 出力1W 8Ω負荷時
10Hz~40kHz ±3dB以内 出力1W 8Ω負荷時
ひずみ率特性 0.5%以下 1kHz/10kHz/100Hz 出力0.1W時
ゲイン 21dB 周波数1kHz
NFB オーバーオールNFB≒8dB  出力管・・・UL接続
入力端子 アンバランスRCA端子・入力インピーダンス100kΩ
出力端子 8Ω,16Ω (又は4Ω、8Ω)
残留雑音 0.5mVrms以下(VOL Mini時)
搭載トランス・型名
(いずれもタムラ製作所製)
出力トランス:F-915(5kΩ)
電源トランス:PC-935
チョーク:A-825(8H 200mA)
AC電源・消費電力 AC100V 50/60Hz・90W(無信号時)
寸法・重量 (W)350x(H)55x(D)225mm・・・シャーシの寸法
トランス,ゴム足含む高さ:約190mm
重量:約15kg
付属資料 回路図・実体配線図・部品表(A4版・印刷)
■■■■■
■■■■■

『HK-24』の価格 
■本体と真空管セットの価格は消費税・送料を含みます。
(沖縄県・離島の方への送料は別途お知らせします)
■真空管のブランドは代理店の在庫都合等により変更の可能性もあります。
本体パーツ・キット 真空管を除く全パーツセット ¥139,000
真空管セット EL34 Preminum/MP(GD)ペアー(2本組)選別品
12AX7(GD)x2
¥14,400
完成品 手配線による組み立て・調整済 ¥213,400
シャーシ・穴加工済み
(シャーシ単品販売です)
天板色:シルバーヘアライン・・標準
天板色:シャンペンゴールドも可
¥22,700
ご購入ご希望の方はメールまたはTEL/FAX:044-522-0926でお問い合わせください
■■■■■
■■■■■

『HK-24解説・管球王国Vol.68抜粋』

■管球ファン待望のタムラの新型トランス搭載機第三弾・多極管シングルの実力を最大限発揮させる『HK-24』
タムラ製作所から管球アンプ用トランスの新製品が発売されたことを受けて、65号では300Bシングルアンプ『HK-22』、66号では2A3シングルアンプ『HK-23』をご紹介してきました。引き続きシリーズ第三弾として、MOS-FETソースフォロワードライブによる、A2級EL34シングルパワーアンプ『HK-24』をご紹介します。

本機は出力管のプレート電流調整によりEL34/6CA7の他6L6GC、KT120、KT88/6550Aなどのビーム管(五極管)も差し替え使用可能な管パーチブルアンプとして設計しました。

EL34シングルアンプと言うと、いまでは「廉価版」とか「入門用」とかに位置付けられているようにも見受けられます。確かに300BとEL34の価格差は大きいですが、だからと言ってその音は「廉価版」でも「入門用」でもありません。しかし、多極管アンプの実力を最大限発揮させるには、出力管の持つ個性を引き出すための回路設計上の工夫が必要です。

本機は電圧増幅段と出力段との間をMOS-FETで分離したFETソースフォロワードライブによるA2級アンプとすることで、高音質アンプを実現させています。FETソースフォロワードライブのシングルアンプは、64号の300Bシングルアンプ『HK-21』でご紹介のとおり、その高音質と安定性は実証済みです。

昨年(2012年)10月に開催された真空管オーディオフェアーのタムラブースでは、300Bシングル『HK-22』、2A3シングルパワーアンプ『HK-23』、さらにはKT120PP『HK-25』と本機の4種類のパワーアンプをデモしました。中でもここでご紹介しているEL34シングルアンプ『HK-24』は、過去に例を見ない“傑作アンプ”であると自負しながら会場でデモをしていたモデルです。

電圧増幅段と出力段をFETで分離したA2級アンプは、出力段と前段との相互干渉がなく、いわば「出力管の真の音」が聴けます。HK-24ではEL34を基本として設計していますが、出力管のバイアス調整で6L6GC、あるいはKT120、KT88/6550Aなどへの変更も容易で、それぞれの音色を堪能できるアンプです。
■■■■■
■『HK-24』の回路構成は、ソースフォロワーで各段を分離し相互干渉を回避
HK-24の全回路図、実体配線図、特性図は左記に掲載しました。      ■HK-24・回路図・実体配線図・特性.pdf

初段部電圧増幅段は12AX7によるSRPP回路を採用し、出力段EL34との間にMOS-FETによるバッファー回路を設けて、出力段EL34をソースフォロワーでドライブするA2級パワーアンプです。

A2級ドライバー回路は、A1級にくらべて約2倍の出力が得られますが、私が感じる最も大きなメリットは、出力段と前段との間を真空管のカソードフォロワーとする、あるいは本機のようにFETによるソースフォロワー回路で各段を分離し、相互間の干渉を回避できることにあります。

出力段EL34は固定バイアス方式で、スクリーングリッドはUL接続です。プレート電圧の実測は407V、プレート電流は50mAの設定で、ひずみ率5%時の定格出力は12.5W/8Ω、ひずみ率10%の最大出力で16.4W/8Ωが得られます。

本機はNFBアンプで、無帰還時のゲインは29dBの設定、これに約8dBのオーバーオールNFBを施し、NFB後のゲインは21dBの設定です。CDプレーヤー直結でも使えないゲインではありませんが、本機の真価を発揮させるには良質のプリアンプをお使いください。
■■■■■
■出力トランスと出力段の接続について       →タムラトランス・900シリーズ・仕様.pdf
出力トランス「F-915」の一次側インピーダンスは5kΩです。巻線は3段増幅時に負帰還になるように巻かれていますので、本機のように2段増幅回路では位相を変えないと負帰還にはなりません。このため本機では回路図のとおり、一次側の位相を180度変えて出力管に接続しています。

この時、UL端子の巻線比も変わります。「F-915」のUL端子はB-SG間が40%、SG-P間は60%で巻かれています。従って一時側の位相を変えますとEL34のスクリーングリッドとプレートとは巻線比40%のUL接続となり、より3極管接続に近づくことになります。
■■■■■
■相互接続の原則とは
『HK-24』の回路設計のポイントは電圧増幅部は一段増幅であること。そして出力段El34との接続は“相互接続の原則”にしたがうこと。この2点です。

“相互接続の原則”とは、限りなく小さな出力インピーダンスで送り出された信号を、限りなく大きな入力インピーダンスで受けるということです。この原則にしたがうためには入出力インピーダンス変換回路が必要になります。本機ではMOS-FETソースフォロワーのバッファー回路がその役割を担っています。

ゲインが約35dBに設定された12AX7 SRPPによる初段部の出力電圧は、入力インピーダンス約200kΩのFETバッファーに入力され、ソースフォロワーで低い出力インピーダンスに変換され、音声信号をロスなく出力段EL34のグリッドに入力することができます。同時に電圧増幅段と出力管との間で発生するひずみのキャンセルなどは皆無となります。

固定バイアスで動作するEL34はプレート電流50mAの設定で、プレート電圧は約407Vになり、この結果プレート損失は20Wの動作です。本機では入手が容易な6L6GC(末尾“GC”以外は対応しません)、KT120、KT88/6550A等のビーム管にもプレート電流を約50mAに調整することで差し替え可能です。真空管の定格以内であれば他の球にも対応します。

FETを使用した回路構成は、真空管アンプマニア諸氏には馴染みが薄いかもしれませんが、今回使用した2SK2700(東芝)は、ドレインソース間耐圧900V、ドレイン電流3A、ドレイン損失40Wのスペックを持つFETを使用しています。FETと真空管はCRの定数は若干異なりますが、同じ回路で置き換えられます。

真空管アンプの増幅部に半導体を採用することには少々抵抗がありますが、今回はインピーダンス変換回路としてのFETです。それでも半導体を使用した真空管アンプに違和感をお持ちになる方に無理強いするつもりはありませんが、真空管アンプ設計に新しい発見を求めるアクティブなそしてアグレッシブなマニア諸氏には、本機の回路方式、そして新鮮な音質、ともにお進めできるアンプです。
■■
■プレート電流の調整

キットの組立完成後あるいは出力管を他のブランドに交換した時等、本機はプレート電流の調整が必要になります。EL34(他の出力管も同じ)のプレート電流の調整は、シャーシ上の調整端子でデジタルボルトメータ(DMM)を使用してプレート電流の設定をします。

この調整はEL34のカソードとGND間の10Ω(R12)の両端電圧を測定しながら、DMMの値をプレート電流に置き換えていますが、プレート電流の設定値50mAではDMMの表示電圧は0.5Vになります。カソード電圧(電流)の測定はスクリーングリッドの電流も含みますが、無信号時のスクリーングリッドに流れる電流は極わずかですので、カソード電圧(電流)の値をプレート電流に置き換えています。本機はシングルアンプですので、左右のプレート電流の差はさほど問題にはなりませんが±2~3mA程度に合わせて終了です。

調整の手順は、音量調整器は最小、2個の調整用半固定抵抗VR2(100kΩ)を反時計方向一杯に絞り電源スイッチをONにします。次にDMMの表示電圧を監視しながらVR2を少しずつ時計方向に回し、DMMの表示電圧が0.5V(50mA)になるようにVR2を調整しプレート電流のラフ調整は終了ですが、さらに1〜2時間後に再度微調整して完了です。
■■

■本機の特性と音質

「特 性」  本機の一般特性は  ■HK-24・回路図・実体配線図・特性.pdf 4ページに示されています。

周波数特性は可聴帯域全般にわたり素直な特性を示しています。100kHz以上の高域周波数では,出力トランスの周波数特性に依存するところが大きいわけですが,出力トランスF-915の高域特性は特に破綻もなく,素直なインピーダンス特性を持った出力トランスです。

ひずみ率特性からは各周波数でのひずみ率特性はほぼ同じでしかも直線的に増加して行く特性が得られ、電圧増幅段と出力段との間でキャンセルが発生していない証です。EL34シングルでありながら定格出力12.5W、そして各周波数で良く揃ったひずみ率特性、これらは本機で採用しましたFETソースフォロワードライブから得られる恩恵です。

入出力特性からは、8dBのNHBを施した後の本機のゲインはR Ch/L Ch ともに21dBと実測されており、この結果左右のゲイン差はありません。

下記には出力インピーダンスとダンピングファクターの特性を参考まで図示しました。


本機の無信号時の消費電力は実測90W/50Hz、突起物を含まないシャーシの寸法は350(W)x225(D)、ゴム足を含む全高は約190mmです。


「音 質」

このアンプは一聴して既存のEL34シングルアンプとは一線を画す高音質アンプであると自負しています。さらには出力管を変更することによる音質差も良く表現するアンプです。入手が容易な他の出力管を差し替え、その音質差を楽しむのに絶好のアンプかと思います。

HK-21の本項でも触れましたが、アンプの音質は出力管だけで決まるわけではありません。主要部品、特に出力トランスの品質は大きな要素でありますが、それ以上に音質を左右するのは回路構成です。普段あまり目にすることがない回路で構成されたEL34シングルアンプですが、是非お手元でお聴きいただければと思います。
■■

■■■■■
To Home ■■■■■ ↑Page Top
■■■■■
■■■■■

(株)KTエレクトロニクス
Copyright(c) 2008-2015 KT Electronics All Right Reserved
■■■■■